先日病院に行ったのですが、その時の待ち時間を潰すのにだいーぶ前に買って寝かせてた本を読みました。
「りかさん」です。
一緒に「西の魔女が死んだ」も買ってました。こっちはすぐに読んだんですが。

普段本を読まず、「ちゃんと読んだ！」って言えるのは「マリみて」と「釈迦みて」位なので、「この本が」とか「この作者だから」なのかとかは分かりませんが、とても読みやすいですね。
少なくともこの２作品については、苦もなく楽しく読むことが出来ました。

で、今回読んだ「りかさん」なのですが、「リカちゃん人形が欲しい！」と言ったら「りかさん（市松人形）」が届き、最初は納得できなかったモノの、何だかんだで気に入って人形をいつも抱えながら人形と会話してる女の子（ようこ）の話なんですが…合ってるよね？

いや、それ不気味だろ！こわ！と最初の最初は思いましたが、ようことりかさんが会話してるシーンを読んでいくウチに何だろうね、りかさんに愛着が沸いてきます。
これが出来た人形でね…人間臭さもあり、丁度いい感じの温度でいるんですよね。お茶目要素を出してくることもあるし。
何でも知っていて命令している訳ではないし、かと言って何も出来ないポンコツという訳でもないし。
ようこを良い方に良い方に導いている感じでしょうか。

ようこもなかなか鋭い子なんですけどね。察しもいいので、安心して見ていられます。
妙に聞き分けがいいというか達観してるような印象もありますが、それでも純粋さが表現されており、子供っぽさも感じられます。

りかさんを通して色々な人形と触れ合っていくんですが、これも最初は不気味だなと思いましたが、人形のひとつひとつにある物語を読んでいくうちに、「人形」と言う意識はあまりしなくなりました。
なんだろう？おばあちゃんの昔話じゃないけど、そんな感じ？
人形ってどこか不気味な印象がありましたけど、その不気味さは人間っぽいところでもあり、それは思いが詰まってるからなのかもしれません。

「西の魔女が死んだ」も結構読みやすくて面白かったですけど、僕は「りかさん」の方が好きですかね。
ほんとね、この人形の「りかさん」がかわいいんですよね。
勿論、ようこもおばあちゃんも魅力的なんですけど、この「りかさん」の持つ独特な雰囲気はとてもいいものでした。