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妹萌え信者が贈るブログ。 外から見たら狂気に満ちているに違いない。 次元数を1つ落とす原因がシスプリだった点から察してください。
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2024-11-26(Tue)
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2012-12-28(Fri)
ソードアート・オンラインは1つの道を示した
SAOが終了してしまいました。
キリトさんのひとつひとつの言動がパーフェクトで、とても良いアニメでした。
また、後半では妹が登場するなど、最早完璧と言ってもいい程です。
視聴者がドヤ顔で予想してた事を何事も無かったかのように振舞ったり、驚きっぱなしのアニメでした。
アクセル・ワールドの方は見てないので分かりませんけど、SAOはキリトさんのカリスマ性によるアニメでした。

そんな中で私が注目したいのは直葉です。
前半部分では名前しか出てこず、完全に設定の無駄遣いだと遺憾に思っておりました。
シリカちゃんを準妹キャラで定着させるのかとおもいきや、基本的に使い捨てキャラでしたし。

しかし、後半部分になると一変。アスナを檻へと追いやり、リーファちゃんが正妻の地位になった訳です。
また、キリトお兄ちゃんはリーファちゃんの節々から溢れる妹成分を感じ取り、リーファちゃんもキリト君を兄とは知らずに恋に落ちていくのです。
これはキリト…いや、桐ヶ谷和人と桐ヶ谷直葉の間には、現実世界の家族である事、つまり物理的に近い距離であることの運命だけでなく、お互いをリアルの兄妹だと認識せずとも、ネットゲームという現実とは違う世界…そう、これはつまり生まれ変わったとしても出会えるのだという運命…絆があることの証明にほかなりません。
妹登場までが無駄に長かったところはありますが、和人と直葉の運命の演出のための前座だと考えれば納得ができる話です。

さて、肝心の兄妹話としてのシナリオですが、やはり王道を狙ってきたというところでしょうか。
22話から23話にかけての話は兄妹アニメの鉄板であり、直葉の兄に対する感情・その爆発のさせ方として正解に近いでしょう。
これが幼なじみだとか同級生だとか、恋することへのハードルが低い作品であればバッドエンドであるため、兄妹話の経験が浅い諸君には直葉が振られたように見えたかもしれません。
しかし、これは兄妹なのです。「好きだ!」「やったー!」で終わってしまっては味がない。
それで良いのなら、そこら辺の幼なじみでも捕まえて30分で片付ければいいのです。
だが、ソードアート・オンラインには妹がいるのだ。

今回のSAOは「妹 -> 兄」型であります。「妹 => 兄」型と違い、妹は胸のうちに思いを秘めるタイプです。
私の好みを言わせていただくと、一番好きな話であると言わざるを得ません。
この話において大切な事は、兄が簡単に折れないという事に尽きます。
兄はあくまでも、「家族」として好きだという立場を強調しなければなりません。
そして、妹の気持ちに鈍感でなければならないのです。
今回の和人-直葉のパターンであれば、和人は直葉に思いをぶつけられたからと、すぐに心変わりしてしまうようでは話が浅いのです。
そして、そのシーンがまさに22話から23話にかけてなのです。このシーンにより、和人は直葉を意識せずにはいられなくなるでしょう。

しかしながら、SAOでは普通の兄妹物とは違った終わり方をします。
それは、ハッキリと兄妹を結び付けなかったことです。どういう訳か、学校でのシーンはアスナと仲良くしています。
最終話のAパートの意味がよくわかりませんでしたが、Bパートを見た時に驚かされました。
そうです。リーファちゃんとキリト君が結ばれているではありませんか。

つまり、こういうことです。仮想世界であれば兄妹でも結婚できるんだ、と。SAOはその道を示したという事です。
法律や倫理など、近親恋愛が超えなければいけない壁は多くあり、そのどれもが難しい問題であります。
SAOはそれらの問題を解決する1つの道として、仮想世界での恋愛を提唱しているのです。
この解決策に気づいた時、僕もとても驚かされました。

しかし、仮想世界での恋愛などでは、なんの解決にもなってないと思う方もいらっしゃるでしょう。
そう思う方はSAOの前半部分を思い出してください。
アインクラッドでのキリト君の暮らしぶりを。
あの世界は仮想世界のはずです。それでも、現実と遜色無い生活ぶりだったではありませんか。
その後、彼が現実世界に戻ってきた時、キリト君はアスナを忘れたでしょうか?むしろ、2人の友情は深まっていたでは無いでしょうか。
つまるところ、仮想世界が現実を飲み込んだのです。これはキリト君が証明しています。

そして、これだけでは終わらないのがSAOの深さです。

まず、直葉の設定を思い出してください。
そうです。
直葉は従妹なのです。
要するに結婚できるのです。結婚ができるのです。
和人は桐ヶ谷家に養子として引き取られたため、和人と直葉は義兄妹です。
何故、このような面倒な設定にしたのでしょう。
それは、和人と直葉を結婚させるために違いなく、ややこしい設定にしたのは読者・視聴者に「兄妹だから結婚できない」と錯覚させるためです。
ただの中二病設定では無いのです。

更に、最終回Bパートのリーファちゃんとキリト君のやり取りを思い出してください。
まず、リーファが「ねぇ、おに…キリト君」と呼んでいます。
これは、「私達恋人同士になったんだから…名前で呼んでもいいよね?」という例のやつにほかなりません。
まさに、今、兄妹の枠から恋人へと飛び出そうとしている最中である事が伺えます。

そして、リーファちゃんが「なんで他の人みたいに元の姿に戻らなかったの?」と問いかけると、キリト君は「あの世界のキリトの役目は、終わったんだよ」と返答しています。
要するに、アスナとは何もないよ、と言っている訳です。
アスナはあくまでも、仮想世界が現実世界へと繋がるということを証明する道具に過ぎなかったわけです。

以上のことから、和人と直葉が結ばれたと言うことが分かります。
しかし、近親物の宿命とでもいいましょう。明確には表現されていません。
ですが、それが兄妹物の奥深さでもあるのです。

総じて、ソードアート・オンラインはとても素晴らしい妹作品だったと言えるでしょう。
まさか、半分近くを伏線に使うなんて…驚愕です。
また、兄妹物であることを意識した表現手法には感服いたしました。
同じクールにやっていた、お兄ちゃんだけどうんたらかんたらとか言う、タイトルだけで中身が無い作品とは大違いです。

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